協会の紹介

会長のあいさつ

会長就任に当たって

2018年5月17日 矢幡 明樹

 今年度、川崎市山岳協会の会長に就任しました。会長職は実務を行うよりも外部に対する協会の顔という面が強いので、本来が控えめな性格なので、自信がないのですが、皆様のご助力を頂いて職務に励みたいと思います。

 協会が行う行事の対象は会員と市民です。会員対象には登攀・事故防止のための技術向上や自然保護意識の向上のための行事を企画・実行していくこと、市民対象には市民登山などを通じての登山への啓発をしていくことが大切になります。これらを実行するにおいて考慮すべき外部の情況が最近大きく変わりました。一つは、東京オリンピックの正式種目にスポーツクライミングが取り入れられたこと。これにより、山岳関係の最高組織である「日本山岳協会」が「日本山岳・スポーツクライミング協会」と名を変えたことが示すように、一般市民、特に少年層の間にスポーツクライミングに対する興味が増しています。協会の中でもスポーツクライミングに熱心な会員が増えております。この点に関しては市民と会員の両方を意識して行事を考えて行かなければなりません。ただ、登山から始め、スポーツクライミングもやるようになった人は多いのですが、スポーツクライミングから始めて、山にも行くようになった人は極めて少ないということは気がかりの点で、上部組織の動向にも気を配りながら、協会を運営して行きたいと思います。我々の原点は山に登り、山に親しむことであることを忘れたくはありません。

 もう一つは、観光業法による拘束のため、今までのように(公財)川崎市スポーツ協会を主催者として、市民登山・市民ハイキングを催行することができなくなったことです。しかし、市民に対するサービス面で今までと変わりない市民登山・ハイキングを行えるように、現在、方策を詰めているところです。そして、協会としては、これを事業として捉える事も可能となるというメリットもありますので、市民には今まで通りに、また、協会にはいろいろな意味で利益になるような方法で市民登山を続けていきたいと思います。

 会員対象事業も市民対象事業も両方大切なので、よいバランスを取りながら実行して行く積りですが、ただ、実行するのは理事長を中心とした常任理事および会員の皆様です。会長は皆様の意欲を邪魔せず、励まし、もし、進むべきベクトルが少しおかしくなりそうであったら注意をする、というぐらいの気持ちで行きたいと思います。よろしくお願い致します。

副会長のあいさつ

副会長就任に当たって

斉藤 正

 今年度より川崎市山岳協会の副会長に就任しました。2年前に理事長に就任して、本年より副会長を仰せつかりました。理事長との兼任になりますが、理事長としての役割に多くの時間を割く事になると思います。
 一般に会長を補佐して協会活動が円滑に機能するように支えるとのことでが、今の状態が大きく変わる事はないと思います。
 田中前会長(名誉会長)は永年にわたり卓越した指導力を発揮して協会内外に存在感を示し、多数の指導者を育て、登山技術の向上、事故防止に対する意識の向上に尽力され、協会の発展に貢献をされました。今後とも高所よりのご指導お願い申しあげます。
 矢幡新会長は永年市民対象事業に関わり安全登山、自然保護の啓発に尽力されました。また協会の活動について多くの事に改善を提案されてきました。特に財務の健全性、透明性等に指導力を発揮してきました。
 事業を推進するうえで、協会員の協力に対して報いていく考えを定着させて、参画意識の向上に影響を与えてきました。感謝申し上げます。
 非力ではありますが、新、旧会長の考えを尊重、継承し、活発な組織を創りあげていく事が大切と考えています。
 昨年度は市民対象事業を推進するうえで不測の事態が起こり、対応に多くの時間を割く事となりました。関係各位のご指導、ご協力により解決し、良い方向に向かう事になり安堵しております。協力頂いた関係各位には感謝申し上げます。
 協会は年間を通じて様々な事業を企画しております。事業を推進する上で重要課題は人材の育成と考えており、より強く活発な組織にする必要があります。その事を具現化するうえで、意識の向上、経験に基づいた知識、プラス研鑽が大切と考えております。
 登山技術の向上に対する研修会、講習会の企画、自然保護への啓発活動、市民対象事業等を通じて安全登山の啓発、事故防止に対する意識の向上等、協会員にはそれぞれの分野での研鑽を期待しています。
 協会は研鑽の場を企画提案して、レベルの向上に役立つようにしていきます。参画よろしくお願いします。
 市民の皆様には登山や自然に興味を持っていただき、生涯スポーツとして登山を始められることをお薦めします。市民登山へ参加をしていただき知識や技術の吸収等で大いに協会を活用していただければ幸いです。

 協会を取り巻く環境は変化しています。今までの登山の範疇とは異なるスポーツクライミングの隆盛、トレイルランニングの定着等、多様化の波はしばらく続くと思います。その流れを注視し取り入れて共存していくつもりです。
 協会は時流に流されることなく、登山本来の活動の場である大自然の中で活躍することを主目的として進んでいく考えです。先人の築いた財産を協会員及び市民の皆様に享受していただければ本望です。
 上部団体との関係について、相互理解を深め協力関係を築くことがより重要です。
 市、県、国レベルの動静を協会に反映させる事も大切と考えております。ご指導ご教示お願いいたします。
 最後になりますが、皆様方が安全で楽しい山行をされる事を祈念して挨拶とさせていただきます。